カンテ
和名 | 英名 |
---|---|
ベンケイソウ科 | Crassulaceae |
エケベリア属 | Echeveria |
カンテ | cante |
カンテのデータベース
ついにこの種の記事を書く時が来ました。言わずと知れた超有名な原種!エケベリアの代名詞!!そう、カンテです!!!「カンテ様」などと言われることもしばしばありますが、それだけ気品漂う美しい姿になるエケベリア。薄い葉にたっぷりの粉をつけ、大きく生長する姿は圧巻。異彩を放つエケベリアです。
一応、薄葉系というものに属するのでしょうか。葉挿しなどでは増やしにくく、以前は入手困難な種という印象が強かったのですが、この頃は実生苗が多く流通するようになり、かなり手に入りやすくなりました。
TOMOZOOカンテもうちで種子から育てた株です。最初はつまようじの先ほどのほんの小さな種子だったわけですが、それが巨大化した姿、ぜひご覧ください。
フォルム
育成ポイント
増やしやすさ
※「仔株」の項目は、胴切りや頂芽潰しをしない状態(自然状態)での仔株の出やすさを表しています。
TOMOZOOカンテの育成記録
TOMOZOOカンテは、2020年に種子を播いて実生から育てた一株。
「実生経過報告No.4 ―カンテ―」でご紹介したTOMOZOO実生の第一世代です。
実生からかなり時間が経ってしまいましたが、2023年1月の様子が下の写真。
大きく生長してはいたのですが、冬の寒さにやられて縮小。
赤みがじわじわ増していきます。
白というイメージが強いカンテですが、それは夏の姿。
紅葉シーズンには白緑(淡い緑色)の葉に撫子色(濃いめのピンク)のエッジ、といった組み合わせのカラーになります。
前の写真よりもさらにギュッと締まってきました。
2月中頃まで細々と生きていたカンテですが、少し暖かくなってくると一気に生長。
葉数の回復速度がとっても早い!
カンテも、メキシカンジャイアントと同様に冬場に小さくなって、春から秋にかけて大きくなってという動きをを繰り返すため、なかなか大きくならないというイメージが強いのですが、実は生長と縮小の振れ幅でいうとメキシカンジャイアントとは比べ物になりません。
でも、勢いが良すぎるのも困りもの。
日差しが均一に降り注ぐ庭やハウスで育てる場合は良いかもしれませんが、ベランダで育てる場合は日光を求めて傾いてきます。
夏にかけては生長の勢いが止まらず。出てきた葉っぱはどんどん大きくなり、白くなっていきます。
この時期たっぷりの日差しを浴びせることが、真っ白に育てるためにはとても大事。
直射日光ガンガン当てて、何とか徒長を防いでいるような状態です。
そして、カンテといったらこの姿。スカートですね。
大きくなりすぎた葉がスカートのように垂れさがります。
これも育成環境によって違うのかもしれませんが、十分な日照を確保できない場所で育てている方は経験することが多いのではないかと思います。
垂れ下がってしまった下葉はあきらめて、様子を見ていると、新葉は結構きれいに生えてきます。
夏にかけて日差しの強さがカンテ好みになってきたということでしょうか。
いよいよ、カンテ様らしい姿になってきました。
鉢を持つ手がもう見えない。
ダイナミックなロゼットは見ごたえ抜群。
葉っぱの生長はおおかた落ち着いたようで、今度は形が整い始めました。
遮光もせず、照り付ける日光に暴露しています。
人間なら真っ黒になりますが、カンテは真っ白になります。
淡いブルー。カンテと言えばこの姿。という理想的な姿に近づいてきました。
真夏でも相変わらず直射日光に曝して育成。
水もしっかり吸うので、水やりはこの時期にしては頻繁におこなっています。
日光をガンガン浴びせて、水をジャンジャンぶっかけても根腐れしてこない強さ、夏が苦手な方には本当にありがたい種類ですよね。
これだけ勢いが良いのだから、欲を言えば花芽を出して欲しかったのですが、それは来年かな。
まだまだ「育てる楽しさ」を残してくれているカンテ。
冬に縮小してしまうことを考えると、この時期にしっかりと楽しんでおきたい一株です。