
コントゥアリング
和名 | 英名 |
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ベンケイソウ科 | Crassulaceae |
エケベリア属 | Echeveria |
コントゥアリング | Contouring |
謎の多いエケベリアです。
渋い緑色、シュッとして細長く鋭い葉、大和錦の交配主のようにも見えますが、詳細は分かりません。

購入した時は、他のエケベリアのおまけとして”コントゥアリム“という名前の札と一緒に届きました。
どういったエケベリアなのかをインターネットで検索してみても”コントゥアリム“なる品種はどこにも見当たらず、、、かなり長いこと、暫定的に”コントゥアリム“として育成をしてきました。

パープソラム(E.Purpusorum)などにも似ており、バランスの取れたカッコ良い姿のエケベリアです。
寒い季節になると、葉の縁と外側は赤く紅葉し、くっきりとしたキール(赤いライン)が入ります。

赤い爪がとてもきれいに色づき、渋い緑色だったころからは想像できないほど鮮やかに変身!!
この写真のあたりが、紅葉のピークでしょうか?

こうして鮮やかに変身して、冬越しをしたコントゥアリム。
生長期に入ると、また新たな変化がありました。

植え替え直後の様子ですが、いかがでしょうか??
よーく見ると、何か腋から出てきているのが分かります。
これは、花芽です!!

株の生長はいまいちですが、とにかく花芽がぐいぐい伸びてきています。
それほど大きな品種ではないのですが、しっかりと大きな花芽を支えて地面にくっついています。

花芽は、先端に花のつぼみを着けて伸び切り、鉢やカゴからも飛び出してきました。
エケベリアの育成においては、出てきた花芽は摘み取ってしまうことが多いのですが、TOMOZOOはちゃんと花を咲かせたことがなかったので、今回はこのコントゥアリムの花を咲かせてみることにしました。
前の写真から約一週間後の様子がこちら

つぼみが膨らんで、次第に色づいてきています。
花の色は、先端がやまぶき色、付け根の方が朱色のグラデーションがかかっていて、摘んでしまうのがもったいないくらい綺麗です。
つぼみの大きさは1cmほどでしょうか?

少しずつつぼみが開いてきました。
花は咲いても、先端が少し開く程度。
全体が開くまでにはかなり時間がかかり、最後の一輪が咲くころには最初に開き始めた一輪はすでに枯れ始めている、というくらいのゆっくりペースです。

さて、せっかく花が咲いたので、この花で自家受粉ができないか試してみることにしました!
花のおしべとめしべをくっつけて、、、
花がカリカリに乾いたら、花ごと採取して崩し、種子を取り出し、ごみを取り除きます。
今回取り出した種子は、別の機会に花の中から取り出して、実生に挑戦してみたいと思います。
花を咲かせた株の方は生長こそしなかったものの、変形も枯れ込みもほとんどなく、そのまま次のシーズンを迎えられそうです。

青々とした姿から、再び紅葉時期の鮮やかな姿に変わってゆくのを楽しみにしています。

そして、この品種
“コントゥアリム”という名前で呼んでまいりましたが、どんな意味なのかを調べようとしても、”コントゥアリム”という発音の言葉は見当たりませんでした。
最近になって英語で
‘輪郭’を表す
‘contouring’
を日本語読みしようとしたものなのではないかと思い、”コントゥアリング“や”コンツアーリング“で検索すると、この品種とよく似ている品種があることが分かりました。
「輪郭」
なるほどね。
この株もそれらと同一の品種としてよいのではと思います。
ということで表題は”コントゥアリング”として扱うことにしました。

コントゥアリング(contouring:輪郭)
今後の生長も楽しみですが、今回採取した種子を使った実生もまた楽しみです!!