コロラータアテマハック
和名 | 英名 |
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ベンケイソウ科 | Crassulaceae |
エケベリア属 | Echeveria |
コロラータアテマハック | colorata Atemajac |
コロラータアテマハックのデータベース
コロラータアテマハックは、最近普及してきたコロラータの新しい品種(種として新しいではなく、普及したのが最近という意味です。)です。滴形にシュッと尖った爪を持ち、深い深い紫色に染まる品種。コロラータの中でもまた独特の美しさがあります。
一時期は入手が大変困難で、小さな苗や種子がかなりのお値段で取引されているのもしばしば目にしました。「アテマ」なんて呼ばれてSNSで見かけない日がないくらい話題沸騰していたこの原種、それもこれも、美しい品種なればこそ。ただ珍しいというだけではそこまでの盛り上がりは見せないでしょう。
個体差も大きいアテマハック。色の濃いもの、薄いもの、葉のでっぷりとしたもの、粉のないもの、、、、。実生の楽しさを教えてくれる品種でもあります。そんなたくさんの顔をもつ当間の中の一つ、TOMOZOOアテマ1号の成長記録、最後までご覧ください。
フォルム
育成ポイント
増やしやすさ
※「仔株」の項目は、胴切りや頂芽潰しをしない状態(自然状態)での仔株の出やすさを表しています。
TOMOZOOコロラータアテマハック1号の育成記録
コロラータアテマハック1号は実生株です。TOMOZOOでは2021年の2月から実生ナンバーをつけていますが、1号はその番号が振られる前の株で、播種したのは2020年中。「実生経過報告No.12」の中で育っていたあいつらのうちのひとつです。写真はまだ幼苗のころの1号。でもアテマハックの特徴がしっかり出ています。実生株だけあって、とても勢いよく成長しています。↓
播種した当初はそれほど有名な品種でもなかったアテマハックでしたが、その美しさが多くの人の目に留まり、徐々に人気が出てきました。入手困難な品種になってしまったこの株、何とか保険株をつくっておきたい。と思うようになりました。ところがコロラータはそもそも増やすのが難しく、葉挿しはめったに成功しないというのが定石。残る方法は胴切りです。しかし、胴切りは今ある株自体の成長を遮断してします。しかも、もし切った頭から発根せず、胴から発芽しなければ持ち株ゼロに!!なんてことも。未だ性質のよくわかっていない株に対して行うにはリスクがあります。それでも、少しでも確率の高い方を、ということでこの方法を選びました。↓
カットはまあまあうまくいきました。あとは発芽、発根を待つだけ。↓
恐る恐る胴切りに踏み切ったわけですが、案外と子株が出るのは速かった。葉っぱの下からちょこっと葉っぱが出ています。↓
上に覆いかぶさっていた葉っぱを取り除くと、小さい小さい子株がプチっと。一安心です。↓
頭の方も発根してきました。より安心。↓
気が付けば取れた葉っぱからも発芽して、どんどん増えていくアテマハック。最初に発見した子株はもうずいぶん大きくなりました。アテマハックって案外増やしやすい品種なのかも!↓
頭の方もしっかりと根付いたみたいで、葉数を増やしています。いい色でそうですね。↓
どんどん増えていく1号軍団。小苗ながら、夏越しも難なくこなしてくれました。↓
かなり時間が空いてしまいましたが、翌年の7月末。胴切りした頭の方(だったかな、、)真夏ですが、調子を崩すこともなく元気そうです。相当タフな品種と見た!↓
夏を超えて秋、少しずつ葉の色が深くなっています。葉数も増えて頼もしい姿。↓
さらに葉数が増えてきました。成長の勢いがすごい!10月のころよりも青々としていますが、短い成長期に目いっぱいからだを成長させている証拠。その分根っこもしっかりと詰まらせてくれているはずですから、ますます紅葉が楽しみになってきます。↓
かなり充実した株になってきました。若い葉が成長点付近から次々と出てきます。↓
上から見ると少しわかりにくいですが、側面から見るとしっかりとアテマハックの色。↓
成長期、葉がシューっと伸びてきました。葉の付け根の方にかけて緑色。かなり元気に成長しています。↓
5月に入り、すっかり夏の色。葉っぱ一枚一枚がぐっと大きくなりました。A25プラ鉢が窮屈そう。秋になったら植え替えですね。↓
横から見てもどっしりとしてきたのがよくわかります。↓
いい色ですね、もう5月の中頃を過ぎていますが。よく根が張っている証拠でしょうか。↓
夏の暑さをものともしないアテマ1号。ファセットラインがくっきりとしてきました。夏を越すどころか、楽しんでいるようにさえ見える一株。こういう株がいてくれると、夏の暑さに参っているタニラーの励みになりますよね↓
8月の終わりになってようやく夏顔になり始める1号。夏顔なのに成長点付近は生命力に満ちています。新葉続々。↓
すでに秋の成長が始まっているご様子。1号にとっての短い夏は終わったようです。↓
本格的成長シーズンが到来。A25プラ鉢からA30プラ鉢に植え替えて1号。「やーっと植え替えてくれた!」と言わんばかりにいっぱいに葉っぱを伸ばしています。まだまだ大きくなることが期待できます。
冬の寒さはもちろんのこと、夏の暑さも楽しむようにやりすごすアテマハック1号。胴切りすればちゃんと子株を出し、葉挿しまで成功率が高い、驚きの一株。このアテマ1号でまだ達成していないのが交配。花も見たことがありません。ここまで大きくなってきたので、次は花芽に期待してしまいますが、果たしてどうかな?次の春あたり。。