ここまで、

と、個々のスキルについて説明してきました。

ここでは、そうしたスキルをいつ発動するのか、また季節によってどんな方法で管理していくと良いのか、TOMOZOO的な方法をまとめておきたいと思います。

年間スケジュール

春・秋(3~5月頃/10~11月頃)

春と秋はエケベリアの生長期。
葉っぱの数、根っこの量とも、この成長期に盛んに増えていきます。

生長期前に植え替えを

生長期前に土を更新し、尚且つしっかりと生長の余白を作ってやることで、生長期を最大限に活用しましょう。
生長期をいっぱいに使ってしっかり生長したエケベリアは、次にやってくる休眠期のための体力を蓄えることができます。
逆に、植え替えが遅くなってほとんど生長しなかった株は、痩せた状態で休眠期入りすることになり、枯死してしまうリスクも高くなってしまいます。

水やりは土が乾いたらたっぷりと

生長期が来たら、水やりは多めにして育てていきましょう!
生長期の水やりの頻度は、素焼き鉢で4~5日に一回、スリット鉢やプラポットで一週間に一回程度です。
鉢や土の種類、天気等の環境によって水やり頻度は変わってきます。
土の乾き具合や苗の様子を良観察して水やりをしましょう。

多肉狩り

また、生長期にはお店にたくさんの苗が入荷します。
購入後に植え替えを行っても、すぐに根っこを出して定着してくれますから、新しい苗を購入するのはこの時期が良いでしょう。
葉っぱを採って増やすのもこの時期がオススメ!
生長期には、取り外した葉っぱが傷んでしまう前に根や芽が出てくるので、成功率が高くなります。

夏(6~8月頃)

夏は要注意!

暑さに強いエケベリアとはいえ、高温多湿な日本の夏は苦手。
苗の根腐れの8割は夏に起こるといえます。
ぐんぐん生長していると思っても、常に根腐れの危険が付きまといます。
ひとつでも多くの苗を残せるように、厚さ対策を施しましょう。
また、夏は休眠期となり、生長も鈍くなります。
見た目も鮮やかな紅葉シーズンとは打って変わって、地味になります。

夏の休眠期のエケベリアは地味な色合いになりがちです。
また、ロゼットも崩れてしまうことが多く、美しい姿を保つのが難しくなります。

夏越しのポイント

エケベリア最大の敵と言っても過言ではない日本の高温多湿な夏。
熟達者でもこれを乗り切るのは難しいと言われています。
TOMOZOOも過去に何度もこの高温多湿な夏にやられて株を失っています。

夏の管理において大切なことは、直射日光にさらさないことと、多湿を避けることの2つです。
直射日光に晒された多肉は体力を奪われるばかりでなく、葉焼けを起こしてボロボロになり、最悪の場合再起不能な状態になってしまいます。
万が一枯死に至らなくても、葉焼けでボロボロになったエケベリアを元に戻すのは1年がかりです。

また、多湿な環境では根腐れが発生しやすくなります。
根腐れは、見えないところで徐々に進行し、黒くなってきたかなーと気づいた頃にはもう遅い。
バラバラになって株が死んでしまいます。
エケベリアをの育成には風通しのよい場所を選び、なるべく湿気がたまらないように気をつけましょう。
もし、場所に制約があって適当な場所を選べない場合は、扇風機で風を起こしてあげるのが有効です。
実際TOMOZOOでは扇風機を使用して夏越しを行っており、これによって殆どの株が夏の終わりまで生き抜いてくれています。

冬(12月~2月頃)

秋の終わりから冬、そして春の生長期までの間はエケベリアを最も楽しむことができる季節です。
真っ赤に染まってギュッと締まった株を見ていると、夏の暑さや冬の寒さから守るために一生懸命世話をしている苦労が報われます。

▲冬(11月末頃)のエケベリア、コロラータブランディティ

見た目にはとても美しいエケベリア。
しかし、凍えるような冬の寒さはあまり得意ではなく、夏同様に休眠に入ります。
生長はほとんどストップしてしまうので、休眠期の管理が必要になります。
とはいえ、気温の低い冬場は根腐れの発生も少なく、夏よりは気が楽です。
氷点下が何日も続くような地域では屋内に入れたり、保温養生をする必要がありますが、よほど寒くない限りは屋外に置いたままでも冬越しができます。

冬越しのポイント

冬の危険はなんといっても寒さです。
と言っても殆どのエケベリアはそれなりに寒さに強いので、晴れの日が多く、比較的暖かい関東の冬くらいであれば、屋外でそのまま冬越しをすることも可能です。

かと言って油断はいけません。
流石に氷点下が何日も続くような状態であれば、対策の必要が出てきます。
気温が氷点下となると、霜が降りたりエケベリアが凍ってしまうことがあります。
霜除けの不織布を被せたり、保温用にエアパッキンでくるんだり、毛布をかけるなどの対策をしましょう!
寒い地域で栽培する場合や、寒さに弱い品種を育成する場合は、園芸用のヒーターを導入してもいいかもしれません。

まとめ

さて、一年間の動きをざっと見てきました。
ポイントとして押さえておくべきなのは、

  •  成長を促す準備(植え替え)をしっかり行うこと
  •  生長期と休眠期にあった水やりを行うこと
  •  夏場の高温多湿対策を施すこと
  •  冬場の厳しい寒さには対策を施すこと

です。ぜひ参考にしてみてください!

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