【保存版】TOMOZO的エケベリアの育て方No.5―増やし方―

今回は、エケベリアの増やし方です。
これまで写真やイラストを用いて紹介してきましたが、今回は超短いですが動画もありますので、最後まで読んでいただけたらありがたいです!

【保存版】TOMOZOO的エケベリアの育て方No.1~No.4・No6 もどうぞ

目次

増やし方の種類

エケベリアには、いくつかの増やし方があります。
大きく分けると、

  • クローンによって増やす方法
  • 種子から育てる方法(実生)

です。

クローンによる増殖というのは、【葉挿し】【胴切り/挿し穂】【子株とり】のように、親株の一部から新たに発芽発根させて、親株と全く同じ遺伝子を持った株を増やしていくことです。

一方で種子から育てる方法は、エケベリアの花を咲かせて受粉させ、得られた種子を播いて、新しい遺伝子を持った株を増やしていくことを言います。

さて、増やし方を列挙したところで、さらに詳しく見ていきましょう。

実生については、別途記事にしていますので、そちらをご覧ください。
このページでは、エケベリアの増殖でよく行われているクローンによる増殖【葉挿し】【胴切り/挿し穂】【子株とり】について紹介していきたいと思います。

葉挿し

葉挿しはその名前の通り、親株から葉っぱをもぎ取って土に挿しておく方法です。
環境が合っていれば、1週間程度で葉っぱの端(付け根だったところ)から根っこと芽が出てきます。
挿した親葉は、新芽に栄養を送りながら次第にしおれてなくなりますが、葉っぱ一枚が一株になっていくのを観察するのはとても面白いです。

2020.6.3
2020.6.16
2020.6.26
2020.11.25

葉挿しのポイント

もぎ取るときは慎重に

もぎ取る時に葉っぱがちぎれて根元の部分がついてこないと、新芽の素になる細胞が親株のところに残ってしまい、芽が出てきません。根元からしっかりともぎ取れるように、慎重に行いましょう。

“もぎ取る”というよりは”外す”というイメージです。

葉っぱの付け根は、茎にぴったりと合うように凹んだ形になっています。きれいに取れると、下の写真のような形になっているのがよくわかりますよ。

挿し方に注意

葉っぱをもぎ取ったら土の上に置きます。
どんな置き方でもだいたいは成功するのですが、せっかく出てきた根っこがすぐに土を見つけて伸びていけるよう、根元の方を土に軽く差し込んでおきましょう。
また、葉っぱの大部分が土と接触するような挿し方だと蒸れの原因になり、葉っぱをダメにしてしまうことがありますので、葉っぱと土の接触部分はなるべく少なくしましょう。

根が出てくるまで水はやらない

植物は、基本的には根から水を吸います。未発根の葉っぱは水を吸うことができません。根が張るまでは我慢強く、そっと見守りましょう。

ちなみにTOMOZOOで実施した葉挿しの中には、発根、発芽するまでに半年かかるものもありました。
そのくらいは水をやらなくても生きていけるので、葉っぱに動きがなくてもあまり心配いりません!

夏の直射日光は避ける

葉っぱは、それ単体では水を吸うことができないので、夏の直射日光に晒されるとひとたまりもありません。カリカリになってしまいます。
夏に葉挿しを行う場合や、葉っぱの状態のまま夏越しをすることになってしまった場合は、日陰に入れておくようにしましょう。

札落ち注意!

葉っぱだけにしてしまったエケベリアは、ほとんど品種の区別がつきません。
どの株から取り外したのかがわかるように管理しましょう!

  • 同じ品種をまとめて葉挿しして、札を立てる
  • 葉っぱに直接マジックで品種名を記入する
  • 小さいシールに品種名を書いて、葉っぱに張り付ける etc…

どんな方法でもいいと思います。いずれの方法も、葉挿しの成功率にはほぼ関係ありません。

 品種によって成功率はそれぞれ

品種によっては、葉挿しの難しいエケベリアもあります。
(コロラータやメキシカンジャイアント、カンテ、七福神など)

難しいことがわかっている品種は、あえて葉挿しをせず、次に説明する胴切りしたり、子株が出てくるのを待つ方がいいでしょう。

胴切り/挿し穂

胴切り、挿し穂もエケベリアを増やすのに有効な手段です。
胴切りとは、エケベリアを茎の途中で切って、頭(生長点)の部分とその下から根の部分に分けてしまうことです。
切った頭の方は、切り口を乾かして土に挿しておくと発根し、再び生長を始めます。これを挿し穂といいます。

2020.8.28
2020.9.18

頭を切られた茎の方は、新しい生長点を出してそこから成長していきます。
元株の勢いにもよりますが、新しい生長点が複数出てくることもあります。

一つの株を胴切りする事で、もともとついていた頭と残った茎から出てきた子株が得られます。
万が一頭と茎の両方が枯れてしまった場合、その品種を失うことになってしまうのでリスクは大きいですが、成功すれば一度にたくさんの株を増やすことができるというのがメリットです。
胴切りをする場合は、葉挿しで保険株を作ってから行うのがいいかもしれません。
なお、茎をカットするときは細菌感染を防ぐために、アルコールや次亜塩素酸ナトリウム液などで消毒した刃物、またはテグスを使用してカットするようにしましょう。

茎から芽吹いた株は、ある程度大きくなったら切り外して、胴切りの頭と同じように発根を待ち、植え付けましょう。(次の子株の項目を参照)

子株とり

最もエケベリアにダメージの少ない増やし方といえるのが、子株だと思います。
エケベリアは、ある程度生長すると脇から子株を出してくれます。
子株の出やすさは品種によって異なりますが、ミニマや七福神などは、ある程度株が成熟するとたくさんの子株を出してくれます。

胴切りや葉挿しなどのように株にダメージを与えずに、自然な状態で増やしていくことができる、安全な方法だと思います。
また、親株から栄養をもらって生長するので、子株の生長も早く、子株にとっても良い方法と言えます。
子株の出方には大きく分けて2つのパターンがあります。

  • 親株の根元から子株が出てきて、子株にも根っこがついているパターン
  • 茎立ちした茎の途中から子株が出てきて、根っこを伴わないパターン

親株のもとですでに発根している子株は、根っこが付いたままそっと取り外してすぐに植え付けが可能です。
▽こちらはエケベリアメビナの子株(発根済)を取り外すときの様子です。

一方で子株が茎の途中から出ている場合は、切り離しても根っこが付いてこないので、発根のための養生が必要になります。

まとめ

エケベリアの増やし方には、いくつかあることが分かりました。
慣れてくれば、胴切りの際に一緒に葉挿し用の葉っぱも採ってしまう!なんてこともできようになってきます。

葉挿しや胴切りに適した季節はです!

どんなに葉挿しをしやすい品種でも、一年中できるわけではないので、チャンスが来た時には効率よく増やしていきましょう!!

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