こんにちは、TOMOZOOです!
エケベリア等の実生を初めて行い、成功させるべく、いろいろな手段で進めてきました。
この度、その結果報告をさせていただきます。
もう結果からお伝えします。
下の表の通り!
実生その①
実生その①はかなり大掛かりな保温器具となりました。
実生①で使用した種子は、
- アガボイデス 10粒
- シリウス 10粒
でした。
器具内の温度は25℃以上をキープしていましたが、、、
待てど暮らせど一向に目が出ません。
2019年12月26日に始めた実生ですが、保温状態のままいつまでも置いておく訳にもいかず、約一か月後、あきらめて解体することとなりました。
我慢強く待っていれば、忘れたころに芽が出ることもあるようですが、TOMOZOOは気が短いので。
はっきりとした原因は分かりませんが、
- 種子が劣化してしまっていた。
- 発芽しにくい種類であった。
- 容器内の温度が好ましくない。
- 器内が暗すぎた。
- 密封が不十分な容器だったので種子が雑菌でやられてしまった。
などが考えられます。
実生その②
実生その②は、容器内にプラスチックポットを入れるという方法でしたね。
この方法は水分が蒸発してしまう危険性が少なく、また完全に密封することができるので、設置の際にしっかりと殺菌処理をしておけば、雑菌にやられてしまうリスクも軽減できます。
実生その②で使用した種子は、
- アガボイデス 40粒
- シリウス 40粒
- ラウレンシス 10粒
- リンゼアナ 20粒
- カンテ 10粒
- アガボイデスエボニー 10粒
- セクンダグラウカ 10粒
- シムランスイトゥルビデ 20粒
- アガボイデスロメオルビン 20粒
- リアルデカトルス 20粒
- ヴィラザラゴサ 10粒
- チワワエンシスイェコラ 20粒
です。かなり種類が増えました。
発芽したのが早い順に見ていきましょう。
リンゼアナ
一番早かったのはリンゼアナ。
播種後2週間経たないうちに次々と発芽してきました。
発芽率はかなり高かったのではないかと思います。
ロメオルビン
高価なロメオルビン。
てっきり発芽率が低く難しいのかと思っていましたが、4つも発芽してくれました。
アガボイデスヴィラザラゴサ
少し数が少ないですが、こちらもロメオルビンと同じタイミングで発芽してくれました。
成長すると見ごたえのある株になります。
カンテ
カンテは発芽が難しいという話を聞いたことがありますが、意外にも発芽率は高かったです。
後に出てくるサブリギダもそうですが、大きく成長する品種は発芽率も良いのでしょうか。
エボニー
カンテと同日に発芽をしてくれたエボニー。
発芽数は少なく、発芽後の成長もじっくりとしています。
リアルデカトルス
こちらはとても勢いよく発芽してくれました。
発芽率50%はTOMOZOOで播種したもののうちではかなり高いです。
観察しごたえがあります。
シムランスイトゥルビデ
発芽率は低く、発芽後も細々と成長している印象があります。
写真の衷心より少し上くらい。おわかりいただけますでしょうか。
何とか丈夫な苗に育ってくれればと願っています。
セクンダグラウカ
実生その②の内で、最後に発芽したのがセクンダグラウカです。
こちらの発芽数は3とそれほど多くはありませんが、発芽率では比較的良い結果になったと思います。
ひょろひょろとしているものが若干気になりますが、見守っていきたいと思います。
2020.3.28時点で、
ラウレンシス、アガボイデス、シリウスは残念ながら芽が出ませんでした。
また、チワワエンシスは、かろうじて1つ発芽しそうでしたが、良い写真を撮る前に見当たらなくなってしまいましたので、
発芽1、発芽後枯死1
としました。
アガボイデス、シリウスは、実生①でも発芽してくれませんでしたから、発芽数が0となった者については種子の方にも何か問題があったのかもしれません。
実生その③
実生その③は、腰水にはしない瓶詰め保湿作戦。
横から光が入りやすい方法ですので、発芽後の成長も期待できると思います。
実生その③で使用したのは、
- サブリギダ 10粒
- エボニーサリトレラ 20粒
でしたね。
それでは結果を見ていきましょう。
サブリギダ
播種後約一週間で勢いよく発芽しました。
播種数10に対して、発芽数21。
どうしてこんな結果になってしまったのかわかりませんが、、ありえないですよね。
初めの種子の入数が違っていたのかもしれません。
出荷時に何か別のものと取り違えられていて、この種子がサブリギダでない可能性も考えられますが、今のところは分かりませんのでサブリギダであると信じて勧めています。
はじめひょろっと伸びて光のある方向にまっすぐに頭を向けていた芽。
倒れてしまうのではと心配していましたが、少し経つと上を向いて生長しはじめました。
思い返せば播種時、たしかに種子の数が多かったような…。
ちょっと10粒じゃなさそうですね。。
エボニーサリトレラ
サブリギダと同じタイミングで発芽しましたがこちらは3つ。
ある意味安心です。
しっかりと安定感のある形で、じわじわと成長してくれています。
このまま成長を見守っていきたいと思います。
瓶詰めにしているので、瓶が曇ってなかなか良い写真が撮れない。
これは瓶詰め作戦のひとつの欠点ですね。
実生その④
最後に掲載した実生その④。
こちらは、実生その③を少し発展させ、真上からでも光が入る容器を使ったものでした。
ご紹介したのは、アガベの種子でしたが、シムランスラグナサンチェスでも同じ方法で実生に挑戦しています。
こちらは種子の消毒の効果を知るために播種したものです。
合わせて御覧ください。
アガベ ポタトルム ベルシャフェルティ(怒雷神)
播種直後に発芽し勢いよく生長したこちらの品種。
発芽率は40%ですが、やはり種子が大きいだけあってエケベリアとは違う勢いの良さと大きさがあります。
アガベ ビクトリア レジーナ コンパクトフォーム(笹の雪矮性品種)
こちらも播種翌日には発芽し成長を始めました。
コンパクトフォームというだけあってずいぶんと小ぶりな印象ですが、やはり勢いがあり、また発芽率もかなり高かったです。
シムランスラグナサンチェス
消毒ありは発芽率60%、消毒なしは20%(枯死1)と種子の殺菌消毒の効果を感じさせる結果となりました。
シムランスラグナサンチェスそのものの発芽率は良いと思いますが、この結果だけを見ると実生に種子の殺菌消毒は必須と言わざるを得ません。
消毒有のもの
発芽した芽がそのまま成長している様子が分かります。
消毒無のもの
下の写真で中央少し上と左下の方に離れて2つ、発芽しています。
片方は消毒有と変わらないスピードで成長していますが、もう片方は色がだんだんと抜けていき、播種後46日後には枯死してしまっています。
実生のまとめ
様々な種子を使って、4つの方法を試しましたので、現状のTOMOZOOの見解としてまとめたいと思います。
・発芽の適期(2月から3月以降)ならば、エケベリア・アガベの種子を発芽させるのはそれほど難しくない。
・殺菌消毒をしない種子は発芽率が低く、また発芽しても成長する前に枯死してしまうことがある。
(これについてはさらにデータを集めた方がよいと思います。)
・瓶詰め保湿も、腰水保湿も密閉していれば発芽直後の成長に大きな影響はない。
・観察をするためにはできるだけ透明度が高く、窓の多い容器を使用するのが良い。
こんなところだと思います。
この記事を書いたのが3月末ですから、これから夏にかけて成長の様子に差が出るかもしれません。
TOMOZOOでは「実生の経過報告」と題して、引き続きこれらの芽の成長を掲載していきたいと思いますので、続編の掲載をご期待ください!!